「毎月の仕訳入力が面倒」「請求書の発行を自動化したい」——そう感じている個人事業主・フリーランス・中小企業のバックオフィス担当者に向けて、freee-mcpという選択肢を紹介します。
2026年3月、freeeはAIエージェントから自社APIを操作できる公式OSSのMCPサーバー「freee-mcp」を公開しました。Claude CodeやCursor、Claude Coworkといったツールと連携することで、会計・人事労務・請求書・工数管理など幅広い業務をAIに任せる環境が手の届く範囲に来ています。
freee-mcpを使うと、Claude CodeなどのAIコーディング環境からfreeeの各種機能をエージェントとして呼び出せます。会計仕訳の補助・請求書作成・取引先登録など約270本のAPIがMCPツールとして利用可能。プログラミング経験者はもちろん、設定さえできれば業務担当者でも活用できます。個人事業主・フリーランス・中小のバックオフィスチームに特にメリットが大きい仕組みです。

freee-mcpとは
freee-mcpは、freeeが2026年3月に公開した公式OSSのMCPサーバー(Model Context Protocol Server)です。MCP(Model Context Protocol)はAnthropicが主導するオープン規格で、AIエージェントが外部ツールやサービスを統一的な形式で呼び出せる仕組みです。
freee-mcpはこの規格に従い、会計・人事労務・請求書・工数管理・販売管理など約270本のfreee APIをMCPツールとして提供します。対応クライアントは次のとおりです。
- Claude Desktop(デスクトップアプリ版Claude)
- Claude Code(ターミナル・IDE統合のCLIエージェント)
- Claude Cowork
- Cursor(AIコーディングエディタ)
- その他MCP対応クライアント全般
ソースコードはGitHub上で公開されており、誰でも内容を確認できます。詳細な仕様・最新情報は公式GitHubリポジトリで確認してください。
freee-mcpでできること
約270本のAPIがMCPツール化されており、業務の幅広い場面で活用できます。以下は代表的なユースケースです。
- 会計仕訳の補助 — 取引内容をAIに伝えると、勘定科目の提案・仕訳登録をまとめて実行
- 請求書の作成・発行 — 取引先・金額・明細を指示するだけで下書きから発行まで対応
- 取引先登録・更新 — 新規取引先情報をAIに渡して一括登録
- 工数・販売管理 — プロジェクトの工数入力や売上データの記録をエージェント経由で実行
- 人事労務関連 — 従業員情報の参照・更新など(権限設定に注意が必要)
- 帳簿・レポートの検索・参照 — 残高・損益などのデータをAIが取得して要約・分析
導入の流れ(概要)
freee-mcpの導入は大きく3ステップです。詳細な手順・コマンドは公式GitHubのREADMEで確認してください(仕様は更新される場合があります)。
① freeeでアプリ連携を設定する(OAuth/トークン取得)
freeeの開発者ページからアプリを作成し、クライアントIDとクライアントシークレットを取得します。連携スコープ(会計・人事など)は必要な範囲に絞ることが重要です。取得したトークン情報はMCPサーバーの設定ファイルに記述します。
② MCPサーバーを設定する
GitHubからfreee-mcpをインストールし、認証情報を含む設定ファイルを用意します。Node.jsやnpxなどの実行環境が必要になる場合があります。具体的なセットアップ方法は公式ドキュメントに従ってください。
③ Claude Code(または対応クライアント)から呼び出す
MCP設定をClaude CodeやCursorのMCPコンフィグに追加すると、AIとの会話の中でfreee-mcpのツールが使えるようになります。たとえば「先月の売上を取得して損益をまとめて」「この取引先を登録して請求書を発行して」といった自然言語の指示で業務を実行できます。
freeeとマネーフォワード、AI対応で選ぶなら
freeeと並ぶ会計SaaSの代表格、マネーフォワード クラウド会計も2026年3月にリモートMCPを全プラン向けに提供開始しました。Claude CodeやCursor、Gemini CLIなどから仕訳入力・帳簿検索・レポート作成が可能です。
両サービスともAIエージェント連携に対応しており、「AIでfreeeを使いたいか、マネーフォワードを使いたいか」という判断はすでに利用しているサービスや既存データの移行コストによって変わります。詳細な機能・使い勝手の比較は別記事で詳述予定です。
よくある質問
freee-mcpは無料で使えますか?
freee-mcp自体はOSS(オープンソースソフトウェア)として無料で公開されています。ただし、freeeのAPIを利用するにはfreeeの有料プランへの加入が必要な場合があります。プランごとのAPI利用条件はfreee公式サイトで確認してください。
プログラミングの知識がなくても使えますか?
freee-mcpのインストールと設定にはターミナル操作やJSON設定ファイルの編集が伴います。完全にノーコードとは言えませんが、READMEの手順に沿えば開発経験が浅い方でも導入できるよう設計されています。Claude CodeなどのAIツール自体の操作に慣れていることが前提となります。
具体的に何の業務が自動化できますか?
会計仕訳の登録・修正・参照、請求書の作成と発行、取引先の登録・更新、工数入力、販売データの記録など、freee APIが対応するほぼすべての業務がAIから実行できます。ただし、実際に使えるツールの範囲は付与したOAuthスコープと、各APIのサポート状況によります。最新のツール一覧はGitHubのREADMEで確認してください。
セキュリティ面は安全ですか?
freee-mcpはローカル環境で動作するため、認証トークンが外部サービスに送信されるわけではありません。ただし、MCPサーバーの設定ファイルに記述した認証情報の管理はユーザー側の責任となります。設定ファイルをGitリポジトリにコミットしない、必要最小限のスコープのみ付与するなど、基本的なセキュリティ対策を講じてください。
まとめ
freee-mcpは、freeeが2026年3月に公開した公式OSSのMCPサーバーです。約270本のfreee APIをAIエージェントから呼び出せるようになり、Claude CodeやCursorと組み合わせることで会計仕訳・請求書発行・取引先管理などの業務を自然言語で自動化できます。個人事業主・フリーランス・中小のバックオフィスチームにとって、定型業務の負担を大きく減らせる可能性があります。本番データを扱う性質上、導入時の権限設計とサンドボックステストは必須です。まずは公式GitHubとfreee公式サイトで最新の手順を確認してみてください。










