「事業を多角化したい」といった事業の拡大・継続や、「不採算事業を売却したい」「他企業とタッグを組んで事業を展開していきたい」といった事業譲渡を目的として行われるのがM&Aです。
M&Aと聞くと国内では、
- 2012年にリクルートがIndeedを買収
- 2019年にヤフーがZOZOを子会社化
といった、大型M&Aが当時世間の注目を集めました。しかしM&Aは大企業ばかりではなく、近年では中小企業の件数も増加しています。
そのような中小企業M&Aのマッチングに一役買っているのが、M&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)です。
本記事では、仕事をかしこく・たのしくするビジネスメディアを運営する「Smarf」が、M&Aを検討する際に活用したい「M&Aマッチングサイト」を紹介していきます。
事業承継にお悩みのオーナー経営者様や、事業の多角化を検討中の経営者様は必見です。
M&Aマッチングサイトとは?
M&Aとは「Mergers & Acquisitions」の略称で、合併と買収という意味です。
企業がM&Aにより合併および買収をする目的は、
- 事業の拡大・強化
- 事業の継続
- 利潤の獲得
の大きく3つです。
ひとつめの事業の拡大・強化に関しては、M&Aを行うことで他社のノウハウや技術・人材などを手に入れることができるため、技術力の強化や業界内のシェアを高めることが可能です。
例えば、コンビニチェーンやガソリンスタンドが統廃合を繰り返し、シェアを競っている例がわかりやすいかと思います。
ふたつめの事業の継続は、少子高齢化の影響も表れていますが、オーナー経営者の高齢化が大きな要因となっています。近年は後継者が見つからないことで、事業が黒字でも廃業を選択する企業が増えています。
帝国データバンクの調査によると、約26万6000社(全国・全業種)の後継者不在状況は、全体の約65.1%に当たる約17万社にのぼります。(参考:帝国データバンク/全国企業「後継者不在率」動向調査)
3つめの利潤の獲得は、経営者の利益獲得を目的としたM&Aのことです。つまりキャピタルゲイン(=売却額ー購入額)を狙って利益を得ることです。
特に昨今はFIRE(経済的自立+早期退職)が注目されていることもあり、20代・30代の若手経営者でも多額の利益を得てアーリーリタイアを狙うケースも珍しくありません。
このような背景から、近年M&Aを希望する事業の売り手と買い手が急増しています。
売り手と買い手のマッチングを図るために、昨今ではITを活用した効率的な手法が注目を集めています。
そこで誕生したのが、M&Aプマッチングサイト(プラットフォーム)です。M&Aマッチングサイトを活用することで、売却希望者と買入希望者を効率的につなげることが可能です。
買い入れ希望者は、ネットショッピングさながらインターネット上に公開されている企業の売却案件を確認し、興味があればM&Aマッチングサイト運営者に問い合せを行い、条件のすり合わせを行いながら、面談へとつなげていきます。
中小企業のM&A案件は年々増加傾向にあるため、M&Aマッチングサイトの需要も今後さらに伸びていくことが見込まれています。
M&Aマッチングサイトの選び方
M&Aマッチングサイトにはさまざまなサービスがあります。各社サービスによって得意な業界や特長が異なりますので、興味のあるサービスをいくつか絞った上で比較検討することがおすすめです。
本項では、M&Aを検討する際に参考にしていただきたい「M&Aマッチングサイトの選び方」を紹介します。
案件数・実績を確認する
M&Aマッチングサイトにおいて、案件数や実績は重要な指標です。利用者が多いということは、それだけ信頼されている証拠でもあるからです。
また、どれくらいの規模や業界の案件が多いか傾向をつかむことで、そのM&Aマッチングサイトの強み・特長を知ることもできます。
手数料を確認する
M&Aマッチングサイトでは買い手と売り手をマッチングさせることで、仲介手数料が発生します。その手数料分がM&Aマッチングサイト運営会社の儲けになります。
また、交渉の途中で話が進まなかった場合のリスクも踏まえて、着手金や中間金を設けている会社もあります。
しかしながら買い手・売り手にとっては、どれくらいの手数料が発生するかは特に気になるところです。
- 売り手は無料、買い手は有料
- 売り手、買い手ともに有料
- 着手金無料、完全報酬型
などのパターンがあります。
完全報酬型の場合でも、多くの場合中間金が発生するケースがあります。
中には、リクルートが運営する「事業承継総合センター」のように、ディスクローズ(経営内容の情報公開)時点で手数料が発生するサービスもありますので、
- 手数料の高さ(成功報酬のパーセンテージ)
- 手数料が発生するタイミング(中間金の発生有無)
について確認することをおすすめします。
自社の業界・業種に適応しているか確認する
M&Aマッチングサイトの運営会社によって、扱っている業界・業種は異なります。サイト上では特にジャンルを絞っていないような場合でも、その会社(あるいはコンサルタント)によって、「どの業界を中心に攻めるか」といった戦略はあるはずです。
いくら手数料が安かったとしても、買い手と売り手のミスマッチとなってしまっては本末転倒です。特に売り手からすると、「手塩にかけて育ててきた事業を、永続させてほしい」という想いもあるはずです。
そのため、
- 過去も含め自社の同業界の取り扱いはあるか
- どれくらいの規模の実績があるか
- 業界に対する専門的知識は高いか
といったことを確認しながら、双方が納得のいくマッチングを実現することが大切です。
サポート体制・対応力について確認する
ほとんどの方にとって、M&Aマッチングサイトを使うのは初めてです。そのため、専門的なアドバイスを受けられるなどのサポート体制はとても重要です。
しかしながら、M&Aマッチングサイトの運営会社も商売ですので、アドバイスがあったとしても、自社の不利益に繋がることは教えてもらえない可能性があります。
そのため、あらかじめM&Aに関する情報を習得しておくことはもちろん、いくつかのM&Aマッチングサイト会社に相談することがおすすめです。
いくつかの会社に相談することで、それぞれの主張の違い・矛盾点に気づくはずです。
しかし、いずれの場合でもすべてを完璧に条件を満たす企業を見つけるのは難しいところです。最終的には何を優先させるかを決めた上で、どこか一社を選ばなければなりません。
M&Aは失敗ができないため、慎重にすすめていくことをおすすめします。
M&Aマッチングサイトおすすめ6選(総合型)
ここからは「Smarf」厳選の、総合型M&Aマッチングサイト6選をご紹介します。
総合型とは、業界・業種を問わずオールジャンルで対応しているサイトのことです。案件数も多く、売り手も買い手も幅広い希望者の中から、精度の高いマッチングを図ることが可能です。
気になったサービスがあれば、各サービスの公式サイトから資料請求や問い合わせをしてみてください。
M&A Cloud(株式会社M&Aクラウド)

概要
M&A Cloud(クラウド)は、買い手や投資家に売り手側が自らコンタクトが取れるマッチングサイトです。
従来のM&Aの場合は、登録後は基本的に仲介業者から案件の持ち込みを待つしかなく、
さらに、「売り手と直接交渉できない」「手数料が高い」などのデメリットがありました。
M&A Cloudでは、求人広告のように買い手がM&A・出資ニーズを掲載し、売り手の集客が可能です。掲載費用は、なんと月額無料です。
掲載するだけで売り手の集客が可能であるため、現在では上場企業を中心に掲載が増え続け、サービス開始からわずか2年で3,300社を超える買い手企業が利用している、注目のM&Aマッチングサイトです。
特長
- 買い手は月額費無料で掲載が可能。M&Aだけでなく、出資や業務提携も可能
- 仲介会社を通さず売り手と直接やり取りできるので、仲介手数料が安く、スピーディに進められる
- 求人広告のようにM&A・出資ニーズを掲載するだけで売り手の集客ができる
案件数
482件(2021年3月現在)
IT案件の割合が50%
実績
- 売り手企業数3,300社以上(2020年10月時点)
- 2018年5月にスタートしわずか3ヶ月で9.2億円の売買取引が成立
手数料
買い手側:買収価格の3%、仲介手数料なし
売り手側:掲載費、仲介手数料無料
利用時の注意点
業界・ジャンルに縛りはありませんが、IT・Web関連業種が50%となっており、IT業界に強いM&Aマッチングサイトとなっています。
利用企業の声

「M&Aクラウド」に登録した時点では、どちらかというと第三者割当増資を想定していたのですが、今回、結果的に持株全てを譲渡する形になり、今後は事業運営に専念できる環境が整いました。
引用:M&A Cloud公式サイト/成約事例

M&Aに関する知識は乏しかったのですが、仲介会社に依頼するとかなりのコストがかかるらしいと知り、まずは自分でやってみようと。ネット検索でたまたまヒットした「M&Aクラウド」に登録したところ、すぐに事務局からのレスポンスがあったので、他には登録していません。
引用:M&A Cloud公式サイト/成約事例
MAポート(株式会社ブレイクスルー)

概要
MAポートは、中小企業の事業承継・事業売買を手掛けているマッチングサイトです。MAポートは、単に売り手と買い手の仲介をするだけではなく、「社長人材」「マネージャー人材」の人材紹介も、M&Aとセットで行っています。
特に高齢になられたオーナー経営者の場合、後継者がいないことで事業承継を諦めて黒字廃業を選択する方も少なくありませんが、MAポートではそうした人材紹介も同時に行うことで、M&A・事業承継を成功に導いています。
特長
- 後継者不足に悩む経営者に向けて、社長人材、マネージャー人材などのハイクラス人材の紹介も手掛ける
- 売り手のメインは、年商1000万円〜10億円の零細企業・中小企業など。中には年商0円の個人事業主から債務超過のM&A実績もあり
- 元リクルートMVPなど「トップ営業が集結した組織」。ファイナンシャルアドバイザーの成約数は年間10件以上と業界トップクラス
案件数
220件(2021年3月時点)
実績数
- 最短21日での成約実績
- 担当者ひとりあたりの年間M&A成約数は10〜15件と業界トップクラス
といったように、スピード感のある対応が強みとなっています。
手数料
着手金無料、完全成功報酬型となっています。
手数料は以下の通りです。
売買金額 | 手数料(買い手・売り手共通) |
---|---|
0〜1,000万円 | 150万円 |
1,000〜3,000万円 | 250万円 |
3,000〜5,000万円 | 350万円 |
5,000〜1億円 | 7% |
1〜3億円 | 6% |
5億円〜10億円 | 4% |
10億円〜 | 3% |
利用時の注意点
中小企業向けのサービスであることを強みに掲げているため、大規模案件の場合は事例が少ないと思われます。
利用企業の事例

無借金経営で月間100万円程度の利益を出していた焼き鳥居酒屋を4店舗経営の事例です。元々不動産出身の社長でしたが、飲食経営をやりたいとのことで数年かけて4店舗まで店舗を拡大しました。しかし、古巣の不動産事業に戻りたくなり、売り先を探していたところで「MAポート」を利用。「お客さんの満足をより早く見られる飲食をやりたい」という希望をもつIT企業の社長と希望が合致し、5000万円で成約に至りました。
引用:MAポート公式サイト/M&A事例
M&Aキャピタルパートナーズ(株式会社M&Aキャピタルパートナーズ)

概要
東証一部上場のM&Aキャピタルパートナーズは、30年以上にわたってM&A市場を発展に尽力してきたレコフ社と連携し、中小企業から大企業にいたるまで一貫した提案力を強みにしているM&Aサービスです。
多くのM&Aサービスが着手金や仲介金の発生がある中、M&Aキャピタルパートナーズは、
- 着手金
- 月報酬額
- 企業評価レポート作成
を完全無料で提供し、事業承継に悩む中小企業オーナーに寄り添ったサービスを展開しています。
特長
- 金融機関や大手企業への提案に高い実績を持つレコフ社と連携
- 東証一部上場の信頼性の高さと約1万6000社以上の顧客基盤
- 国内NO.1の調剤薬局業界のM&A成約実績のほか、多種多様な業界・業種において実績あり
案件数
掲載案件数約100件(2021年3月時点)
実績数
調剤薬局、居酒屋、携帯ショップ、機器メーカーなど業界・業種問わず実績あり。
成約実績詳細はこちらからご覧頂けます。→M&Aキャピタルパートナーズ成約実績一覧
手数料
- 売り手側:成約時の完全成功報酬(着手金、月報酬額、企業評価レポートの作成は無料)
- 買い手側:仲介手数料
利用時の注意点
基本合意を行った時点で中間報酬が発生します。
利用企業の声

M&Aの経験はありませんでしたし、理解も乏しく、M&Aやファンドを疑っていました。なぜ会おうと思ったのか覚えていませんが、M&Aキャピタルパートナーズの担当者が来て丁寧に説明をしてくれて、私の分からないところは次回の資料に折り込んでくれるなど、とにかく親身になってくれたと思います。
引用:M&Aキャピタルパートナーズ公式サイト/成約事例(メーカー)

夢を実現することは決して簡単なことではありません。しかし一回の人生において、会社の夢と自分の夢を重ね合わせながら、志を共にするパートナー企業と、多くの仲間と一緒に歩める幸せを今感じられているのも、他の誰でもないM&Aキャピタルパートナーズのご担当者のおかげです。
引用:M&Aキャピタルパートナーズ公式サイト/成約事例(ビジネススクール)
事業承継総合センター(株式会社リクルート)

概要
人材業界最大手のリクルートが運営する事業承継総合センターは、売り主とM&A仲介会社の間に立ち、後継者探しに悩む事業オーナーに寄り添うサービスを提供しています。
事業承継総合センターを経由することで、数十社のM&A仲介会社の比較が可能であるため、客観的な相談アドバイスを受けながら、最適な買い手を見つけることが可能です。
特長
- 数十社のM&A仲介会社の比較が可能。客観的な視点でアドバイスが受けられる
- 買い手リスト約10,000件。最適なマッチングを探すことができる
- 提携先M&A仲介会社との間で、品質条件を満たす同意を得ているため、品質を確実に担保
案件数
売り手案件情報:28件(2021年3月時点)
※公開案件のみ。非公開案件は数百件以上保有
実績
- 最短3ヶ月(82日)でM&Aが成立した事例あり。
- 平均36社の買い手リスト提示。過去には300社以上のリストを提示したこともあり
手数料
- 事業承継総合センターのサービス利用料無料。ただし、売り手・買い手はM&A成立時に成果報酬として、M&A仲介会社へ成功報酬を支払う必要がある。
- 中間金もなく、基本的にディスクローズ(経営内容の情報公開)時点で手数料が発生する
- 手数料は以下表(レーマン方式に準ずる成功報酬)
売買金額 | 報酬料率 |
---|---|
5億円以下の部分 | 5% |
5億円超〜10億円以下の部分 | 4% |
10億円超~50億円以下の部分 | 3% |
50億円超~100億円以下の部分 | 2% |
100億円超の部分 | 1% |
利用時の注意点
売り手側の立場で仲介会社を紹介するサービスであるため、買い手の立場で案件を紹介するサービスは行っていません。
利用企業の声

心強かったのは、仲介会社との面談に事業承継総合センターが同席してくれたことです。仲介会社に直接言いにくいことでも、事業承継総合センターに伝えれば交渉してくれるというシステムがあるので、どんな仲介会社でも問題ありません。二人三脚でM&Aをフォローしてくれるのは私にとって大きな安心材料でした。
引用:事業承継総合センター公式サイト/成功事例インタビュー(製造業)

リクルートが手がける事業承継支援サービスという安心感もさることながら、M&A仲介会社と契約を結んだあとも定期的にフォローしてくれる心強さがありました。M&A仲介会社に支払う手数料のことやM&Aプロセスのことなど、直接M&A仲介会社に聞きにくいことも、事業承継総合センターが親身に相談にのってくれて安心しました。
引用:事業承継総合センター公式サイト/成功事例インタビュー(広告業)
スピードM&A(株式会社アイデアルパートナーズ)

概要
スピードM&Aは、売り手と買い手の直接交渉により、時間と手数料を大幅にカットを実現するM&Aマッチングサイトです。
ユーザー同士のやり取りはスマホを使ったプライベートチャットでスピーディに対応可能。秘密保持契約の締結機能や、ファイル添付機能も完備しているので成約スピードを格段に早めることが可能です。
費用に関しても、売り手側は完全無料、成約時にかかる費用まで0円で掲載が可能です。
また、買い手側も着手金・中間報酬・月額報酬、相談料は一切無料。成約した場合のみ手数料が発生します。
特長
- 売り手の手数料完全無料。買い手も成功報酬以外は一切無料で利用が可能
- プライベートチャットを利用した直接交渉により平均3ヶ月のスピード成約を実現
- 譲渡価格100万円〜1億円の小規模案件から、50億円超の大規模案件にいたるまで、規模・業界不問
案件数
1000件以上(2021年3月時点)
※主にIT・WEB関連の掲載が多い(ECサイト、ウェブサイト、ゲームアプリなど)
実績
実績数 非公開
業界・業種を問わず幅広いジャンルでの実績があるようです。
手数料
売り手・売り手側の専門家
- 基本サービス:無料
- 着手金/中間報酬:無料
- 案件成約時の手数料:無料
買い手・買い手側の専門家
- 基本サービス:無料
- 着手金/月額報酬/中間報酬:無料
- 成約時の手数料:下記表
売買金額 | % |
---|---|
最低成功報酬 | 20万円 |
3000万円以下の部分 | 5% |
3000万円超〜1億円以下の部分 | 3% |
1億円超の部分 | 1.5% |
利用時の注意点
プライベートチャット機能は、買い手から売り手側にメッセージを送ることが可能ですが、売り手から買い手にメッセージを送ることができません。
そのため売り手側は、登録後は買い手から問合せが来るまで待つことになります。
みどり財産コンサルタンツ(株式会社みどり財産コンサルタンツ)

概要
みどり財産コンサルタンツは、中小企業オーナー経営者の事業承継をサポートしている、事業承継に特化した独立系コンサルティング会社です。
事業承継やM&Aはもちろん、組織再編のコンサルティングや不動産投資、生命保険、節税対策にいたるまで、事業経営にかかわる幅広い内容を専門家としての知見を持って支援しています。
特長
- 税理士法人グループを母体に持ち、相続事業承継対策に特化したコンサルティングサービスを提供
- 特定の金融機関に属さない独立系FPであるため、第三者的立場から総合的にアドバイスが可能
- 全国37箇所に拠点を持ち、全国どこでも同レベルの総合コンサルサービスを提供
案件数
非公開
実績数
事業承継・税財務の支援数 5,492回
手数料
要問い合わせ
利用時の注意点
成約時の報酬手数料が公式サイトに公開されていないため、問い合わせが必要です。
総合型M&Aマッチングサイトを一覧表で確認
サービス名 (運営会社名) | 特長 | 費用 |
---|---|---|
M&A Cloud (株式会社M&Aクラウド) | ・買い手は月額費無料で掲載が可能。M&Aだけでなく、出資や業務提携も可能 ・仲介会社を通さず売り手と直接やり取りできるので、仲介手数料が安く、スピーディに進められる ・求人広告のようにM&A・出資ニーズを掲載するだけで売り手の集客ができる | ・買い手側:買収価格の3%、仲介手数料なし ・売り手側:掲載費、仲介手数料無料 |
MAポート (株式会社ブレイクスルー) | ・後継者不足に悩む経営者に向けて、社長人材、マネージャー人材などのハイクラス人材の紹介も手掛ける ・売り手のメインは、年商1000万円〜10億円の零細企業・中小企業など。中には年商0円の個人事業主から債務超過のM&A実績もあり ・元リクルートMVPなど「トップ営業が集結した組織」。ファイナンシャルアドバイザーの成約数は年間10件以上と業界トップクラス | ・着手金無料 ・完全成功報酬型 ・手数料(レーマン方式に準ずる成功報酬) |
M&Aキャピタルパートナーズ (株式会社M&Aキャピタルパートナーズ) | ・金融機関や大手企業への提案に高い実績を持つレコフ社と連携 ・東証一部上場の信頼性の高さと約1万6000社以上の顧客基盤 ・国内NO.1の調剤薬局業界のM&A成約実績のほか、多種多様な業界・業種において実績あり | ・売り手側:成約時の完全成功報酬(着手金、月報酬額、企業評価レポートの作成は無料) ・買い手側:仲介手数料 |
事業承継総合センター (株式会社リクルート) | ・数十社のM&A仲介会社の比較が可能。客観的な視点でアドバイスが受けられる ・買い手リスト約10,000件。最適なマッチングを探すことができる ・提携先M&A仲介会社との間で、品質条件を満たす同意を得ているため、品質を確実に担保 | ・事業承継総合センターのサービス利用料無料。ただし、売り手・買い手はM&A成立時に成果報酬として、M&A仲介会社へ成功報酬を支払う必要がある。 ・中間金はなく、基本的にディスクローズ(経営内容の情報公開)時点で手数料が発生する ・手数料はレーマン方式に準ずる成功報酬 |
スピードM&A (株式会社アイデアルパートナーズ) | ・売り手の手数料完全無料。買い手も成功報酬以外は一切無料で利用が可能 ・プライベートチャットを利用した直接交渉により平均3ヶ月のスピード成約を実現 ・譲渡価格100万円〜1億円の小規模案件から、50億円超の大規模案件にいたるまで、規模・業界不問 | ■売り手・売り手側の専門家 基本サービス:無料 着手金/中間報酬:無料 案件成約時の手数料:無料 ■買い手・買い手側の専門家 基本サービス:無料 着手金/月額報酬/中間報酬:無料 成約時の手数料 |
みどり財産コンサルタンツ (株式会社みどり財産コンサルタンツ) | ・税理士法人グループを母体に持ち、相続事業承継対策に特化したコンサルティングサービスを提供 ・特定の金融機関に属さない独立系FPであるため、第三者的立場から総合的にアドバイスが可能 ・全国37箇所に拠点を持ち、全国どこでも同レベルの総合コンサルサービスを提供 | 要問い合わせ |
M&Aマッチングサイトおすすめ2選(業界特化型)
続いては「Smarf」厳選の業界特化型M&Aマッチングサイト2選をご紹介します。
業界特化型とは、IT・Web、医療、不動産、美容室、飲食などの業種に特化したM&Aサイトのことです。
総合型に比べて、案件数や買い手希望者は少なくなりますが、業界に興味・知見がある買い手が集まるので、交渉が進みやすいことが特長です。
気になったサービスがあれば、各サービスの公式サイトから問い合わせをしてみてください。
Willgate M&A(株式会社ウィルゲート)

概要
Willgate M&A(ウィルゲート)は、IT・Web事業に特化したM&Aマッチングサイトです。
特長
- 13年間に渡るWebマーケティング支援サービスの運営経験から、IT・Web事業領域に特化した事業展開
- 9100社以上の経営者ネットワークを保有。経営者同士のつながりも深いため、買い手企業とのマッチングを拾点
- 着手金・中間手数料無料。契約成立時に発生する成功報酬のみ
案件数
非公開
実績数
- サービス開始1年半で買い手企業500社以上が登録
- 成約実績13件、10億円以上の成約実績もある
手数料
- 着手金・相談料無料
- 売り手・買い手ともに契約成立時の完全成功報酬
※手数料要問い合わせ
利用時の注意点
- IT・Web業界に特化しているため、その他の業界・ジャンルの案件は少なめです。
- 成約時の報酬手数料が公式サイトに公開されていないため、問い合わせが必要です。
利用企業の声

譲渡に当たってはフェアな取引をしたいと考えていたので、メディア事業を運営されるウィルゲートさんなら、仲介として安心できるなと思いました。SEOに明るいウィルゲートさんなら、メディアの事業特性を理解して売り手と買い手双方の利益を考慮した公平なディールを導いてくれるだろうという安心感がありました。
引用:Willgate M&A公式サイト導入事例(ウェブメディア運営)

いくつかの会社さんに相談しましたが、弊社の希望を理解しシナジーのある会社を紹介いただけたのがウィルゲートさんでしたね。初めてのM&Aで不安な中、何を・いつまでにすればよいかというフォローに随分助けられましたし、質問にも素早く回答いただきました。
なるべく早く進めたいと考えていたので、サポートや条件詰めのスピード感は他社と比較しても圧倒的に早く、心強かったです。
引用:Willgate M&A公式サイト導入事例(オンライン秘書サービス)
サイトマ(エベレディア株式会社)

概要
サイトマは、サイト売買に特化したM&Aサービスです。
サイトマでは単に、ウェブサイトの売買を仲介するだけではなく、サイト売買にかかわるアドバイス・査定・面談・契約書作成・サイト引っ越しにいたるまで、あらゆるサイト譲渡に必要な手続きを無料かつワンストップで提供しています。
代表自身がかつて自社メディアを売却した経験や、サイト購入時に大失敗を起こした苦い経験から、「業界の健全化」をモットーに数々の常識はずれの施策を徹底しています。
特長
- 契約書作成、サイト引っ越し、エスクローサービスなどすべて無料でサポート
- 業界初のウェブサイト売買に特化した仲介サービス。成約率91.9%の実績
- 代表みずからが自社メディアを売却した経験があることから、きめ細やかなアドバイスを強みにしている
案件数
約20件(2021年3月時点)
実績数
300件以上
手数料
売り手 | 買い手 | |
---|---|---|
基本料金 月額料金 | 無料 | 無料 |
着手金 | 33,000円(税込) | 33,000円(税込) |
仲介手数料 | 譲渡金額の15%相当額(税別)最低成果報酬33万円(税込) | 譲渡金額の10%相当額(税別)最低成果報酬33万円(税込) |
利用時の注意点
サイト譲渡に関する業務を無料で対応してもらえますが、仲介手数料が15%と高めです
利用企業の声

Web面談をすることができ、担当者の説明も分かりやすく助かりました。その後、ネット契約などもスピードが速く(売買内容変更の修正も)、そして手順がわかりやすく、とてもスムーズに作業が出来ました。将来、色々な形で使わせていただけると思いました。
引用:サイトマ公式サイト/お客様の声(不動産賃貸管理)

スマートフォンアプリのM&Aの購入で迅速な処理をして頂けました。M&A案件も多数サイトマさんには登録されており良い案件を選ぶことができます。自分に合った良い案件がでてくるまでじっくり待つのも手だと思いますし、直感のえいやーで買うのもありだと思います。M&Aは下調べと決断に非常に労力を使いますが、サポート対応がよく安心して取引ができました。
引用:サイトマ公式サイト/お客様の声(インターネット広告)
業界特化型M&Aマッチングサイトを一覧表で確認
サービス名 (運営会社名) | 特長 | 費用 |
---|---|---|
Willgate M&A (株式会社ウィルゲート) | ・13年間に渡るWebマーケティング支援サービスの運営経験から、IT・Web事業領域に特化した事業展開 ・9100社以上の経営者ネットワークを保有。経営者同士のつながりも深いため、買い手企業とのマッチングを拾点 ・着手金・中間手数料無料。契約成立時に発生する成功報酬のみ | ・着手金・相談料無料 ・売り手・買い手ともに契約成立時の完全成功報酬 ※手数料要問い合わせ |
サイトマ (エベレディア株式会社) | ・契約書作成、サイト引っ越し、エスクローサービスなどすべて無料でサポート ・業界初のウェブサイト売買に特化した仲介サービス。成約率91.9%の実績 ・代表みずからが自社メディアを売却した経験があることから、きめ細やかなアドバイスを強みにしている | ■売り手 基本料金:無料 着手金:33,000円(税込) 仲介手数料:譲渡金額の15%相当額(税別)最低成果報酬33万円(税込) ■買い手 基本料金:無料 着手金:33,000円(税込) 仲介手数料:譲渡金額の10%相当額(税別)最低成果報酬33万円(税込) |
まとめ|M&Aマッチングサイトを使えば、納得のいく事業承継が可能
この記事では、事業の拡大と継続に必要なM&Aをオンラインでマッチングできる「M&Aマッチングサイト」について、メリットや具体的に依頼できる業務内容について解説してきました。
後継者がみつからず廃業を検討するオーナー経営者の方は、経験豊富な仲介会社に相談することで、客観的視点を交えたアドバイスを受けることが可能です。
また、仲介会社を介さずに売り手と買い手が直接交渉が可能なM&Aマッチングサイトも登場したことで、手数料や成功報酬額が格段に安くなり、さらに成約にいたるまでのスピードも加速しています。
しかしながら、オンラインマッチングサイトはまだできあがったばかりのサービスであるため、ルールができ上がっていない面も見過ごせません。
例えば仲介会社を介さない直接交渉の場合は、
- はじめに提示された条件と異なった契約をされた
- 支払い後に連絡がとれなくなった
といったトラブルも起きています。特に事業売買は大きなお金が動くため、詐欺の温床になりやすいともいえます。
手塩に掛けた事業をだれに引き継ぐかは、経営者としては非常に悩ましい問題でもあります。
今回は数あるM&Aサービスの中から、いくつかのパターンを紹介してきましたが、もし興味を持ったサービスがあれば、まずは資料請求や無料相談を行ってみてはいかがでしょうか。