PoV(価値実証)が今後、PoC以上に重要視される理由を解説します!

PoV(価値実証)が今後、PoC以上に重要視される理由を解説します!

DX化の重要性が叫ばれている現代において、IoTやAIをいったICT技術を業務プロセスに導入することは急務になっています。

DX化も含めた近年の業務改善、業務改革において活用されることが多い検証方法がPoVです。

PoVを実施すれば、世に溢れているシステムやコンセプトから自社に合っているものを迅速に見つけ出すことができます。

当記事では、PoVについて、定義や重要性、実施の流れなどを解説していきます。

目次

PoVとは

PoVは「Proof of Value」の略であり、「価値実証」を意味します。

企業が抱えている課題を解決するためにシステムや考え方を導入する時に、本当に導入する価値があるのかを検証することを指し、特にIoTやクラウドサービスを導入する際に実践されることが多いです。

短期間でシステムやツールの価値を検証できるのが特徴で、企業のDX化が急速に進んでいるゆえに1つの業務改善・業務改革プロジェクトにあまり時間が割けない現代においては、スピーディーな判断をするための材料として重宝されています。

PoVに加え、デザイン思考による細分化されたニーズの抽出と、ローコード開発ツールなどの手軽な改善方法を利用した業務効率化に取り組むことで、ピンポイントかつ短期で課題を解決することが可能です。

PoCとの違い

PoVと混同されやすいのがPoCです。

PoCは「概念実証」を意味する言葉で、PoVと同様に新しい概念やシステムを導入する価値があるかを検証する方法論として、現在はPoV以上に主流になっています。

PoCとPoVの最大の違いは検証のプロセスです。

PoCは何かの課題を解決したいというニーズに対し、まずシステムやコンセプトを試験的に導入してみて、課題を解決できるかを検証します。

実際にシステムやコンセプトを運用してみてから検証するため、実際にどのような効果があるのかをより本番に近い形で確認できるのが大きなメリットです。

しかし、システムやコンセプトの試験的な運用が必要ということは検証に時間がかかるということであり、最終的な課題解決に至るまでに多くのリソースを割く必要があります。

また、もし検証したシステムやコンセプトがニーズに合わなかった場合、また1から検証を行わなければならないというのも難点です。

対して、PoVは課題解決のためにシステムやコンセプトの導入が必要なのかというところから検証していきます。

最初に課題を解決することでどのような恩恵が受けられるのかを洗い出し、同様の恩恵を他の方法で解決できないのかを吟味することで、発生しているニーズを達成するために本当にシステムやコンセプトの導入が必要なのかを判断するのです。

もし、システムやコンセプトの導入よりも業務フローや人員配置の見直しなどでニーズを満たせるのであれば、システムやコンセプトを無理に利用せずに即効性のある施策を行います。

PoVでは、システムやコンセプトの導入するとしても課題解決に必要かどうかを試験運用の前に徹底的に吟味するため、PoCのように検証を重ねる必要がなく、より短期での課題解決を望むことが可能です。

また、そもそもシステムやコンセプトを導入しないという選択肢をとることもできるため、より費用対効果の高い施策を導き出しやすくなっています。

特にDXプロジェクトの中に身を投じていると、課題解決よりもIoTや先進的なサービスを活用することが目的になってしまいがちなので、課題の解決手段を限定しないPoVが重要になるでしょう。

PoCとPoVの違い

近年におけるPoVの重要性

前述の通り、近年は企業がDX化を推進しており、ICT技術やAIなどの運用を加味した業務プロセスの導入を目指すことが増えています。

しかし、DX化という言葉に引っ張られた結果、先進技術の導入自体が目的にすり替わってしまい、達成したい課題が曖昧になってしまうことが多いです。

上記のような問題を解消するためにも、あくまで発生している課題に焦点を当て、解決した場合のメリットと同様の効果が得られる方法も視野に入れつつ課題解決が行えるPoVは有効な手段となります。

また、PoCは検討している先進技術の試験運用を主軸においた検証方法なので、どうしても検証に時間がかかる上、検証した技術が要求している成果を出せないと判断された場合、検証にかけた時間が実質的に無駄になってしまいます。

結果、近年ではスピーディーなDX化を達成するために、PoVの重要性が高まってきているのです。

PoVが重要視される背景

PoVを実施する流れ

PoVを実施する際の基本的な流れは以下のようになります。

PoVの具体的な流れ

PoVのフローの中で最も重要になるのが、現状の理解と利用する手法の確認です。

最初のステップで試験する施策をしっかりと吟味することで、検証にかける時間を圧縮することができます。

詳しく見ていきましょう。

現状の理解

まずは現状の課題点を洗い出しましょう。どのような課題を抱えているのか、なぜ課題が発生しているのか、課題を解決することでどのような恩恵が得られるのかをよく確認し、対応策の吟味を行います。

先にも述べていますが、重要なのは課題の解決よりも、解決によって得られるメリットに注目することです。

課題の解決ではなく目的の達成という観点で広く眺めることで、解決方法が限定されず、思わぬアイデアが浮かんでくる可能性が高くなります。

特に、新しくシステムをコンセプトを導入するのではなく、現状持っているリソースを上手く活用して目的が達成できるのであれば、費用の節約にもなり、本当に費用が必要になる課題解決に金銭を回すことが可能です。

DX化やBPRによる企業内の構造改革の必要性が叫ばれている現代では、様々な施策を平行して行うことになることが多いので、費用を別の施策に回せるのは大きなメリットといえるでしょう。

実証実験

現状の把握と検証すべき施策が決まったら、試験的に運用して実証実験を行います。

実装実験のステップは基本的にPoCと同様で、以下のように進行していくことが多いです。

  • プロセスの試作
  • 試験的な実装
  • 効果測定と検証

まずはプロセスの試作を行います。例えばIoT技術の導入が必要なのであれば最初は最小限の機能で試作を行い、実装後に必要に応じて少しづつ機能を追加し、効果を測定していきましょう。

人員配置の変更や業務フローの改善などの社内リソースのみで行える施策の場合も同様で、まずは業務に影響が出ない程度にプロセスの検証を行い、検証結果が良ければ少しづつプロセスの範囲を広げていきます。

現状の理解と施策の吟味が綿密に行われていれば、検証した施策が全く効果がないということはほとんどないはずなので、段階的な検証を行っても効果がなくて方針を見失うことはないでしょう。

価値の判断

検証が完了したら、最終的な価値の判断を行います。

実証実験の結果から、最終的に施策を本格的に実装するべきかどうかを決定しましょう。

もし施策が実装に値しないという結果が出た場合は、段階的に行っていった検証の中でどこから問題が発生したのかを確認し、部分的な改善が可能であれば改善を行って再度検証を行います。

全体的に改善が必要な場合は、そもそも最初の段階で対応策の吟味が足りなかったと判断できるので、再度課題解決で得られるメリットの洗い出しや、対応策の吟味を行うことになります。

一般的に、以上の一連の流れで1ヶ月半~2ヶ月程度の期間が必要です。

PoVを行う上でのポイント

PoVを実施する上でのポイントは以下の通りです。

PoVのポイント

基本的には、自社のニーズの把握をすることと、施策が費用対効果に合っているかを判断することが重要になります。

詳しく見ていきましょう。

自社が抱えるニーズを判断する

PoVを実施する上でまず重要になるのが、自社のニーズを把握することです。

「課題があるから解決する」という思考プロセスでPoVを試すのではなく、ニーズを満たすための障害として課題が発生していると考えることが重要で、課題解決に縛られずにニーズを満たす方法を考えることで、本来求めている要求が見えてきます。

求めている要求が見えたら、先述したように1つの方法に縛られず、多角的な手法の中から最善の方法を選び、検証を行うことで、PoCよりも迅速な検証を行うことが可能です。

ICTの必要性をよく検討する

PoVやPoCは企業のDX化において活用させることが多い検証方法です。

よって、検証を行う前の段階でどうしてもICT技術の導入を前提にした方針になってしまいます。

しかし、PoVでは手法に囚われずにニーズを満たせる方法を探し出すことになるため、ICT技術の導入に固執してしまうと、検証の回数が増え、PoVのメリットである価値判断までの速さが失われてしまうのです。

ICT技術に限らず、PoVを実施するのであれば、活用する手法に対して先入観を持たず、要求するニーズを満たす可能性がある手法をフラットに見ることが重要になります。

費用対効果に優れているかを考える

検証する手法の費用対効果が優れているかをよく吟味することも、PoVでは重要です。

PoVでは課題解決ではなくニーズを満たすという方向性で方法を吟味していきます。

よって、ニーズによっては複数の手法が候補に上がることも多いです。

複数の手法が候補に上がった場合、重視するべきポイントは各手法の費用対効果になります。

いくらニーズを解決できるといっても、実際に施策を実施した際に多額の金銭がかかってしまっては生産的とはいえません。

手法の吟味段階でニーズを満たす手法が見つかったとしても、簡単には検証には移らず、より費用対効果に優れた手法がないかをしっかりと吟味するようにしましょう。

まとめ:DXの促進においてPoVは重要な検証方法になりつつある

PoVの定義や重要性、実施の流れなどを解説してきました。

PoVを実施する際に最も重要になるのが、ニーズの洗い出しと方法論に囚われない手法の吟味です。

自社が本来求めているニーズを課題解決という形で1つの面からアプローチするのではなく、多角的な面からニーズを満たす方法を吟味することが重要になります。

PoVを上手く活用し、DX化をはじめとしたプロジェクトのスピードアップを図りましょう。

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