リード獲得広告はFacebookで使用できるマーケティング手法の1つで、初心者でも容易に広告が出稿できる手軽さやモバイルフレンドリーな入力フォームで注目されています。
データ管理のしやすさなどメリットも多いですが、手軽がゆえに問題点もあり、効率的に活用するためにはいくつか対策が必要です。
当記事ではリード獲得広告について、向いている商材やメリット、問題点などを解説していきます。
リード獲得広告とは

リード獲得広告はFacebook広告の1つで、名前の通りリードジェネレーションで活用されます。
参考記事:「リードジェネレーションとは?一連の流れから具体的な手法を解説」
Facebookのタイムライン上に掲載される広告であり、クリックすると表示される入力フォームに情報を入れて送信することで登録が完了し、ユーザーは有益な情報を獲得することができます。
主にホワイトペーパーやメールマーケティングと併用して活用されることが多く、登録によって見込み顧客(リード)の情報を得つつ情報を提供することで、リードの獲得から育成への導入をスムーズに行うことが可能です。
運営会社が同じInstagramでも利用できる
Facebook専用の広告手法だと思われがちなリード獲得広告ですが、実は同じくSNSとして人気を博しているInstagramでも活用できます。
というのも、InstagramとFacebookはい運営会社が同じなので、広告のシステムが共通している部分が多いのです。
後述しますが、リード獲得広告は手軽なマーケティング手法として有用な部分が多いので、各SNSの特性に合わせて積極的に利用していけば効率的なマーケティングを実現できるでしょう。
リード獲得広告に向いているアプローチ

リード獲得広告はネット上で完結できる手法なので、先に述べたようなホワイトペーパーやメールマーケティング、ウェビナーへの参加申し込みを登録の対価にすると、効果的なマーケティングが可能です。
しかし、広告をクリックしてから登録までの手軽さが災いし、オフラインセミナーの参加申し込みや出費が必要な相談の申し込みなど、やり取りが煩雑になりがちなアプローチはユーザーが面倒に思ってしまう傾向にあるため、先につなげるのは難しいといえるでしょう。

リード獲得広告を利用するのであれば、他のマーケティング手法でもデジタルなものを活用し、リード獲得から成約までをスムーズにつなげられるように意識しましょう。
リード獲得広告のメリット

リード獲得広告には以下のようなメリットがあります。

性質としてはLPを使ったリスティング広告に似ていますが、クリックから登録までの操作におけるユーザーへのストレスが少ないのが特徴です。
詳しく見ていきましょう。
出稿した広告から情報入力までがノンストレス
リード獲得広告は、関心を持ってくれたユーザーのストレスを極力減らすような工夫がされています。
特に広告をクリックした際に表示される広告フォームはユーザーファーストな仕様になっており、FacebookやInstagramに登録されている情報がそのまま自動でフォームに反映されるようになっているのです。
結果、登録情報とフォームに入力したい情報に差異がなければ最低2クリックで登録を完了でき、ユーザーがストレスを与えることなくアプローチできるようになっています。
モバイルに最適化されたフォームが簡単に作れる
リード獲得広告の入力フォームは、管理画面で自由にカスタマイズできます。
氏名やメールアドレス、電話番号などの基本的な項目の他、カスタム設定で自由に項目を追加することができるため、企業ごとに必要な細かい情報も収集しやすいです。
また、フォームの構造自体はモバイルで見やすいように最適化されているので、知識がなくても簡単に使いやすいフォームを作成することができます。
フォームの作成に工数がかからない分、LPやオウンドメディアなどを活用した手法よりも手軽にマーケティング活動を行うことが可能です。
広告作成画面のUIが優秀
広告作成画面が見やすく、初心者でも広告を出稿しやすいこともリード獲得広告の大きなメリットです。
広告設定画面のUIが優秀なので、広告の作成が初めてでも迷うことなく操作することができます。
ターゲティングから広告の種類の設定までが一本道になっているため、設定が漏れる心配がない他、プレビュー画面と編集画面が1ページにまとまっているので、文字や画像のレイアウトを確認しながら広告を作成することが可能です。
広告とフォームの作成だけで出稿ができるので新人育成のツールとしても向いており、上手く活用すればマーケティングの基本を実践的に学ばせることができるでしょう。
主要なCRMツールと連携できる
企業で使用されることの多い主要なCRMツールと連携できることも、リード獲得広告の大きなメリットです。
CRMツールとは顧客関係管理ツールのことで、顧客の情報や自社との関係性などを一元化できるシステムのことを指します。
基本的な情報だけでなく、担当者の思考や予算、過去の会話履歴など、マーケティングに活用できるような情報を一括で関することが可能です。
詳しくは「CRMツール比較18選!価格・機能からツールごとの特徴を徹底解説」をご覧ください。
リード獲得広告はリードのデータをCSVで取得できるだけでなく、主要なCRMツールと連携し、自動で反映させることができます。
データの反映はリアルタイムで行われるため、ギリギリまでデータを収集した上で分析を行うことが可能です。
リード獲得広告と連携できるCRMツールには以下のようなものがあります。
連携できるCRMツールの例
・Marketo
・Salesforce Marketing Cloud
・Salesforce Sales Cloud
マーケティングにおいて必ずと言ってよいほど必要となる効果測定が少ない手間で行うことからも、リード獲得広告の手軽さが分かるでしょう。
LP作成の効果測定にも使える
リード広告はLPを活用した広告手法の試験場としても活用することが可能です。
広告をクリックしたらフォームが表示され、情報を入力すればユーザーが有益な情報を得られるというリード獲得広告のアプローチの仕方は、LPを活用したメールマーケティング手法と類似しています。
上記の手法は、双方ともに入力フォームでユーザーに与えるストレスの強さによってコンバージョン率が変わってくる傾向が強いです。
リード獲得広告は広告を手軽に出稿できる上、フォームのカスタマイズがしやすいので、実際に試しながら改善していくことができます。
LPを作成する前にリード獲得広告でフォームを最適化できれば、LPを活用したメールマーケティングでも高い成果を期待できるでしょう。
リード獲得広告の問題点

リード獲得広告にはメリットだけでなく、以下のような問題点も存在します。
リード獲得広告の問題点
・モバイルでしか出稿できない
・ユーザーの信頼を得づらい
・リードの質が悪くなりやすい
基本的には、モバイルにのみ最適化されていることや、広告に掲載できる情報量が少ないことが問題につながっています。
詳しく見ていきましょう。
モバイルでしか出稿できない
リード獲得広告はモバイルに特化した広告手法であり、PCには対応していません。
結果、FacebookやInstagramが基本的にモバイルで利用されるツールとはいえ、ターゲティングしているユーザー全体にアプローチできない恐れがあります。
また、広告やフォームの構造もモバイルに最適化しているので、先述したようなLP作成の効果測定に活用する際、PCからの流入に対するデータが得られません。
リード獲得広告を活用するのであれば、あくまでモバイルで媒体を利用しているユーザーにアプローチする手法であることを忘れないようにしましょう。
LPを通さないためユーザーの信頼を得づらい
LPのような情報が豊富なコンテンツを通さないため、顧客に情報を充分に与えることができず、信頼を得ることが難しいということもリード獲得広告の問題点です。
情報が少ない分、ユーザーから「得体の知れないもの」として認識される可能性が高くなるため、広告がクリックされる可能性が少なくなってしまいます。
リード獲得広告で成果を出すためには、広告でいかにターゲット層にアピールできるかをよく吟味することが必要です。
リードの質が悪くなるリスクがある
先に述べたように、リード獲得広告はユーザーに与えられる情報が少ないという問題点があります。
結果、ユーザーのターゲティングが充分に行えないため、商材を求めていないユーザーも登録してしまい、リードの質が悪くなってしまう可能性が高いです。
確度の低い顧客にアプローチしてマーケティングの効率を下げてしまわないためにも、広告の文章をよく考える必要があります。
リード獲得広告の質を上げるポイント

リード獲得広告の質を上げるためには、以下のようなポイントに着目しましょう。
リード獲得広告のポイント
・広告上にターゲット層を明記する
・フォームのカスタム回答でリードを絞る
基本的には、リード獲得広告の問題点である情報量の少なさをカバーするような工夫を行うことが重要になります。
詳しく見ていきましょう。
広告上にターゲット層を明記する
リード獲得広告には手軽にユーザーにアプローチできる分、広告の情報量が少なくなるという問題点があります。
よって、想定したターゲット層にアプローチするためには、ターゲット層を明記し、どのような人を対象にしているのかを明示することが重要です。
例えば、管理職を対象にした広告なのであれば、冒頭に「管理職の方注目!」といった一文を目立つように記載することで、対象としているユーザーの目に留まりやすくなります。
一般的な広告やコンテンツとしては少々大仰な戦略ですが、情報の少ないリード獲得広告では大きな成果を期待できるので、積極的に取り入れていきましょう。
フォームのカスタム回答でリードを絞る
リードの質が悪くなる恐れがあることもリード獲得広告の問題点ですが、フォーム画面のカスタム回答を上手く活用することである程度絞り込むことも可能です。
カスタム回答にターゲット層にしか回答できないような少々専門的な内容を盛り込み、ターゲット層以外のユーザーが回答するのを難しくすることで、リードを絞ることができます。
リードの限定のために盛り込む質問が難しすぎると、入力時にターゲット層にもストレスを与えてしまうため、あくまで初歩的かつ一般人が分からない質問にすることが重要です。
まとめ:リード獲得広告では商材との相性とリードの絞り方が重要

リード獲得広告のメリットや問題点などについて解説してきました。
リード獲得広告は手軽に広告を出稿できる分、リードのターゲティングが難しいという問題点があります。
リード獲得広告を効率的に活用したいのであれば、広告の文章やフォームのカスタム回答などを駆使し、ユーザーを上手く絞り込めるよう吟味しましょう。
手軽に使えるマーケティング手法なので、まずはマーケティングの練習場として使用を検討してみると良いでしょう。